はじめに
こんにちは。今日は、「堅固な」や「頑丈な」を意味する英単語「robust」について見ていきましょう。この単語は、計画やシステムが困難に耐えうる強度を持つことを表す際によく使われます。今回は、BBCが2025年7月11日に報じた英国とフランスが不法移民対策の新スキーム「1人交換」で合意したという記事でこの単語がどのように使われているかを紹介します。
Robustの意味
「robust」とは、「堅固な」や「頑丈な」、さらには「健康な」や「力強い」といった意味を持つ英単語です。計画やシステム、または議論などが、外部からの圧力や困難に対して強い抵抗力を持つことを表現する際によく用いられます。例えば、「そのシステムはサイバー攻撃に対して堅固だ（The system is robust against cyber attacks.）」や、「彼らは堅固な経済成長を遂げた（They achieved robust economic growth.）」などの文脈で使用されます。
実際に使用されている場面
さて、英単語「robust」が使われているニュース記事を紹介しましょう。BBCが2025年7月11日に報じた「UK-France migrant deal ‘robust’ against legal challenges, Cooper says」という記事に登場しました。
The home secretary has said the new migrant returns scheme agreed with France on Thursday is “robust” enough to withstand potential legal challenges.
日本語訳: 内務大臣は、木曜日にフランスと合意した新たな移民送還スキームは、潜在的な法的異議申し立てに耐えうるほど「堅固」であると述べました。
この記事では下記のことが書かれています。英国とフランスは、不法移民対策として新たな「1人交換」スキームに合意しました。これは、英国が不法移民1人をフランスに送還するごとに、フランスで合法的な申請を行った移民1人を英国が受け入れるという画期的な試みです。
英国のイベット・クーパー内務大臣は、このスキームが法的挑戦に耐えうるほど強固であると強調しています。前保守党政権のルワンダ移送計画が法的問題で頓挫した教訓を踏まえ、綿密な準備を進めてきたとのことです。欧州連合（EU）もこの取り組みを非常に支持しており、協力的であると述べられています。
Robustの語源
「robust」の語源は、インドヨーロッパ祖語の「reudh-」（赤い、赤らんだ）に由来します。これがラテン語の「ruber」（赤）へと変化し、「赤い芯材」を意味するようになりました。さらに、「robus」（硬い木材、強さ）、特に「特別な種類のオーク」を指すようになり、オークのように強いという概念からラテン語の「robustus」（強くてたくましい）へと変異しました。このように、「robust」は「robus」（オークの木、力強さ）＋「-tus」（形容詞語尾）という組み合わせで構成されています。
同じ語源を共有する単語
「robust」と同じ語源を持つ単語を見てみましょう。インドヨーロッパ祖語の「reudh-」（赤い、赤らんだ）を共有する単語には、「rust」、「ruby」、そして「red」があります。
「rust」（錆びる、錆）は、金属が酸化して赤褐色になる現象を表します。例えば、「鉄は湿気にさらされると錆びる（Iron will rust if exposed to moisture.）」のように使われます。
「ruby」（ルビー）は、赤色の宝石を指します。例えば、「彼女は指に美しいルビーの指輪をしていた（She wore a beautiful ruby ring on her finger.）」のように使われます。
「red」（赤色）は、基本的な色の名前です。例えば、「信号が赤に変わった（The traffic light turned red.）」のように使われます。
これらの単語はすべて、「赤」という共通の概念から派生しており、「robust」が持つ「強固さ」や「力強さ」もまた、オークの木の「赤みがかった」堅固な木質に由来していると考えると、語源の面白さがより深く理解できます。
さいごに
みなさんは「robust」の意味や語源について理解できましたか？この単語は、「堅固な」や「頑丈な」という意味を持ち、特に計画やシステムが持つ耐久性を表現する際に非常に便利です。また、その語源が「赤」や「オークの木」という概念に繋がっていることも興味深いですね。
それでは、今日はこの辺で失礼します。ではでは〜