はじめに
こんにちは。今日は、「救済」を意味する英単語「relief」について見ていきましょう。この単語は、ニュースや日常生活でよく使われます。そしてこの単語が実際に使われた、BBCが報じたアメリカ最高裁が、バイデン大統領の学生ローン救済プログラム「Save」の一部を差し止めと12,000ドル以下の債務帳消しと返済期間延長が影響を受けたニュースも紹介します。
reliefの意味
「relief」とは、「苦痛や困難からの解放、救済」を意味します。例えば、「彼はその知らせに大きな安堵を感じた(He felt a great relief at the news.)」や、「災害救援活動(disaster relief efforts)」などのように、「relief」を使って表現することができます。
実際に使用されている場面
さて、英単語「relief」が使われているニュース記事を紹介しましょう。BBCが2024年7月29日に報じたニュース「Supreme Court blocks Biden’s latest try at student debt relief」の記事の中に出てきました。
The Supreme Court has kept a block on President Joe Biden’s student-loan relief program that would extend payment periods and effectively forgive outstanding debts of $12,000 (£9,100) or less.
日本語訳: 最高裁判所は、支払い期間を延長し、1万2000ドル(9100ポンド)以下の未払い債務を事実上免除するジョー・バイデン大統領の学生ローン救済プログラムを阻止したままだ。
この記事では下記のことが書かれています。
アメリカの最高裁判所がバイデン大統領の学生ローン救済プログラム「Save」の一部を差し止めました。このプログラムは返済期間を延長し、12,000ドル以下の未払い債務を事実上帳消しにするものでした。これは昨年、最高裁が4,000億ドルの学生ローン免除を却下した後、再度バイデン大統領の目標に打撃を与えるものとなりました。今年の夏、共和党主導の州がこの新しいプログラムを阻止するために訴訟を起こし、バイデン大統領が権限を越えていると主張しました。
下級裁判所が訴訟の進行中にSaveプログラムを一時停止させ、最高裁はその差し止めを支持しました。現在、アメリカ人の10人に1人以上が連邦学生ローンを抱えており、これは若い有権者にとって重要な選挙の争点となっています。バイデン大統領は、議会を通さず主に行政命令によって、約500万人に影響を与える1,500億ドル近くの救済を承認しています。Saveプログラムは「これまでで最も手頃な学生ローン返済プラン」と宣伝されており、40万人以上の参加者がすでに債務の一部または全部を帳消しにされています。
しかし、共和党主導の州は、大規模な支出計画は議会のみが制定できるとして訴訟を起こしました。連邦裁判所判事たちはSaveプログラムに対して差し止め命令を出し、州側が訴訟で勝訴する可能性が高いことを示唆しました。最終的に、保守派が多数を占める最高裁が、ミズーリ州の差し止め命令を支持する判断を下しました。これにより、バイデン大統領の学生ローン救済計画は再び大きな障害に直面することとなりました。
アメリカでは、奨学金の返済が大きな社会問題となっています。ミレニアル世代やZ世代だけでなく、現在40代のX世代も多額の学生ローンに苦しんでおり、生活に深刻な影響を及ぼしています。多くの人が毎月の返済に追われており、奨学金が返済しきれないまま中年に差し掛かる人も少なくありません。奨学金の負担は、アメリカ社会全体にわたる問題として広がり続けています。
この記事では、「relief」は学生ローンの救済プログラムに関連して使われています。具体的には、バイデン大統領の学生ローン救済プログラムが最高裁判所によってブロックされたという文脈で使われています。
reliefの語源
「relief」の語源は、「re-(強意)」+「levis(重さが軽い)」に由来しています。この単語は、「強く軽くする」という意味を持ちます。
同じ語源を共有する単語
「relief」の語源である「re-(強意)」と「levis(重さが軽い)」は、他の単語でも使用されています。
「re-」という語源を共有する単語には、「rebuild(再建する)」、「reconsider(再考する)」、「replay(再生する)」などがあります。これらの単語は、すべて「再び、強く」という意味を持つ「re-」という語源を共有しています。「rebuild」は「re-(再び)」と「build(建てる)」の組み合わせで、「再び建てる」という意味を持ちます。例えば、「彼はその建物を再建した(He rebuilt the building.)」という文で使われます。「reconsider」は「re-(再び)」と「consider(考える)」の組み合わせで、「再び考える」という意味を持ちます。「彼女はその提案を再考した(She reconsidered the proposal.)」という文で使われます。「replay」は「re-(再び)」と「play(再生する)」の組み合わせで、「再び再生する」という意味を持ちます。「彼はその試合を再生した(He replayed the match.)」という文で使われます。これらの単語は、すべて「再び、強く」という意味を持つ「re-」という接頭辞を共有しており、何かを再び行う、または強調する意味を持っています。
一方、「levis(重さが軽い)」という語源を共有する単語には、「relieve(軽減する)」、「elevator(エレベーター)」、「lung(肺)」、「oblivion(忘却)」があります。「relieve」は「re-(強意)」と「levis(軽い)」の組み合わせで、「軽減する」という意味を持ちます。「彼はその痛みを軽減するために薬を飲んだ(He took medicine to relieve the pain.)」という文で使われます。「elevator」は「ex(外側)」と「levis(重さが軽い)」と「-or(もの)」の組み合わせで、「持ち上げるもの」という意味を持ちます。「彼女はエレベーターで上階に行った(She went upstairs by elevator.)」という文で使われます。「lung」は「levis(軽い)」の変形で、「肺」という意味を持ちます。「肺は体に酸素を供給する(The lungs supply oxygen to the body.)」という文で使われます。「oblivion」は「ob-(上に)」と「levis(軽い)」の組み合わせで、「忘却」という意味を持ちます。「彼はその出来事を忘却の彼方に追いやった(He consigned the event to oblivion.)」という文で使われます。これらの単語は、すべて「軽くする」という意味を持つ「levis」という語源を共有しており、何かを軽くする、または持ち上げる意味を持っています。
さいごに
みなさんは「relief」の意味や語源について理解できましたか?この単語は、「苦痛や困難からの解放、救済」という意味もあります。また、「re-(強意)」+「levis(重さが軽い)」という語源を共有する単語もたくさんあります。
アメリカでは奨学金返済が深刻な社会問題となっています。多くの人が学生時代に借りたローンの返済に苦しんでおり、それが生活に大きな負担を与えています。そんな中、バイデン大統領が打ち出した学生ローン救済プログラムが注目を集めていましたが、今回の最高裁判所の差し止めは大きな打撃となりました。
この決定は、来年の大統領選挙にも影響を与える可能性があります。特に若い世代やX世代の有権者にとって、奨学金問題は大きな関心事です。バイデン大統領がこの問題にどう対処するか、そして有権者がそれをどう受け止めるかが、選挙結果に大きく影響するかもしれません。今後の展開が非常に注目されます。
それでは、今日はこの辺で失礼します。ではでは〜
参考文献
- Etymonline – Online Etymology Dictionary
- Weblio英和和英辞典
- アメリカの「学生ローン危機」、40代のX世代にまでその影響は及んでいる | Business Insider Japan