はじめに
今回は、「比較して」や「相対的に」を意味する英単語「relatively」について探ります。この単語は、経済や政治の分野でよく使用されます。ロシアのプーチン大統領はBRICSが今後世界経済の主要な成長源になると強調したというニュースも紹介します。
relativelyの意味
「relatively」は、「比較的に」や「相対的に」を意味する副詞です。ある物事を他のものと比較する際に使用され、絶対的ではなく相対的な状態や程度を表現します。例えば、「The new smartphone is relatively expensive compared to its competitors.(新しいスマートフォンは競合他社と比べて比較的高価です)」のように使用されます。また、「She performed relatively well in the exam, considering her lack of preparation.(彼女は準備不足を考えると、試験で比較的よくできました)」という文でも、「relatively」が状況を相対的に評価する際に使われています。
実際に使用されている場面
そして、「relatively」が実際に使われたニュースも紹介します。2024年10月18日にロイター通信が報じたニュース「Putin says BRICS, not the West, will drive global economic growth」の記事で「relatively」が使用されました。
The BRICS group will generate most of the global economic growth in the coming years thanks to its size and relatively fast growth compared with that of developed Western nations, Russian President Vladimir Putin said on Friday.
日本語訳:ロシアのプーチン大統領は金曜日、BRICSが先進西側諸国と比べて規模が大きく、成長が比較的速いため、今後数年間で世界の経済成長の大部分を生み出すだろうと述べました。
この記事では下記のことが書かれています。ロシアのプーチン大統領は、BRICSが今後数年間で世界経済の成長を主導する役割を果たすだろうと述べました。BRICSは、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカに加えて、エジプト、エチオピア、イラン、アラブ首長国連邦が新たに参加しており、経済規模の大きさや発展途上国としての成長力が、先進国を上回ると期待されています。
プーチン大統領は、BRICSを世界の政治や貿易において、西側諸国に対抗する強力な勢力として位置づけたい考えを示しており、ロシアで10月22日から24日にかけて開催されるBRICSサミットに向けて準備を進めています。プーチン氏は、BRICSの経済成長が今後、外部からの影響を受けにくくなり、いわゆる「経済的主権」を強めると述べました。また、西側諸国によるロシア孤立化の試みが失敗していることを示す証拠として、このサミットの意義を強調しました。
サミットでは、国際金融システムの改革や、米ドル依存の終結に向けた議論が行われる予定です。ロシアは、新しい金融メカニズムの導入を提案しており、特にBRICS内での国際送金システムやデジタル通貨の活用が進められています。
この記事では、「relatively」は BRICS 諸国の経済成長率を西側先進国と比較する文脈で使用されています。
relativelyの語源
「relatively」の語源は re-「後ろへ、再び」+ lātus「運ばれた、持ち運ばれた」+ -ly「一般的な副詞接尾辞」 の要素から構成されています。
同じ語源を共有する単語
re-「後ろへ、再び」を共有する単語には「return(戻る)」、「replay(再生する)」、「revise(修正する)」があります。「return」は「He will return to his hometown next week.(彼は来週故郷に戻ります)」のように使用されます。「return」は「re-」と「turn(回る)」の組み合わせです。「replay」は「Let’s replay that exciting moment of the game.(その試合のエキサイティングな瞬間をもう一度再生しましょう)」のように使われ、「re-」と「play(演じる、遊ぶ)」の組み合わせです。「revise」は「Students often revise their notes before exams.(学生たちは試験前によくノートを修正します)」のように使用され、「re-」と「vise(見る)」の組み合わせです。
lātus「運ばれた、持ち運ばれた」を共有する単語には「translate(翻訳する)」と「latitude(緯度)」があります。「translate」は「trans-(横切って、越えて)」と「lātus」の組み合わせで、「言語を越えて意味を運ぶ」という意味から「翻訳する」を表します。例えば、「Can you translate this document from English to Japanese?(この文書を英語から日本語に翻訳できますか?)」のように使用されます。「latitude」は「緯度」や「自由度」を意味し、「The scientists were given considerable latitude in their research.(科学者たちは研究において相当な自由度を与えられました)」のように使用されます。
-ly「一般的な副詞接尾辞」を共有する単語には「quickly(素早く)」、「slowly(ゆっくりと)」、「carefully(注意深く)」があります。「quickly」は「She quickly finished her homework.(彼女は素早く宿題を終えました)」のように使用されます。「slowly」は「The old man walked slowly across the street.(その老人はゆっくりと道路を横断しました)」のように使われます。「carefully」は「Please handle this delicate instrument carefully.(この繊細な機器を注意深く扱ってください)」のように使用されます。
さいごに
「relatively」は、物事を比較し相対的に評価する際に非常に便利な単語です。プーチン大統領の発言にあったように、経済や政治の分野で頻繁に使用されますが、日常会話でも多く使われます。
この記事を読むと、BRICSの拡大とその経済的な成長が、今後の世界経済に与える影響は大きいことがわかります。特にロシアが主導する新しい金融メカニズムの構築は、これまでの西側主導のシステムに一石を投じるものであり、今後の国際関係に大きな変化をもたらす可能性があるでしょう。また、ロシアはウクライナ問題などでアメリカをはじめとする欧米諸国と対立していることもあり、BRICSを通じてこれら以外の国々との関係を強化し、自国の経済的および政治的な影響力を高めたいという意図がうかがえます。BRICS諸国がどのようにしてこの勢力を成長させ、世界経済に貢献していくのか、今後の展開が非常に興味深いです。
それでは、今日はこの辺で失礼します。ではでは〜