はじめに

こんにちは。今日は、「相互の」または「互恵的な」という意味を持つ英単語「reciprocal」について見ていきましょう。この単語は、貿易や政治の文脈でよく使われます。そして、この単語が実際に使われたCNNが報じたアメリカのトランプ大統領は、新たな「相互関税」政策を発表したという記事も紹介します。

reciprocalの意味

reciprocal」とは、「相互の」または「互恵的な」を意味します。これは、二つ以上の主体が互いに同等の利益や義務を持つことを示します。例えば、「彼らは互恵的な関係を築いている(They have a reciprocal relationship.)」や、「相互の利益が重要である(Reciprocal benefits are important.)」などのように、「reciprocal」を使って関係や利益の対等性を表現することができます。

実際に使用されている場面

さて、英単語「reciprocal」が使われているニュース記事を紹介しましょう。アメリカの報道局CNNが2025年2月14日に報じたニュース「Trump orders up a plan for more tariffs, even as inflation heats up」の記事の中に出てきました。

 

President Donald Trump doubled down on his extraordinary push for more balanced trade, ordering on Thursday that agencies should investigate plans for new reciprocal tariffs that could boost America’s revenue — but could also ignite a global trade war and add to America’s rebounding inflation problem.

日本語訳: ドナルド・トランプ大統領は、より均衡のとれた貿易を求める異例の取り組みを倍加させ、木曜日、米国の歳入を押し上げる可能性がある新たな相互関税の計画を政府機関が調査するよう命じたが、その一方で、世界的な貿易戦争を引き起こし、米国のインフレ問題の再燃を招く可能性もある。

この記事では下記のことが書かれています。トランプ大統領は、公正な貿易を実現するために「相互関税」を導入する方針を示しました。この政策は、米国が輸出する製品に対して他国が課す関税と同じ税率を、米国側も相手国からの輸入品に適用するというものです。トランプ大統領は、これによって米国経済を守り、自国の製造業を強化できると強調しました。

トランプ政権は、特にインドの関税政策を問題視しており、米国製のオートバイに100%の関税を課している点を例に挙げました。インドが米国内での生産を増やせば、関税を免れる可能性があるとも述べ、国内雇用の創出にもつなげる狙いがあるようです。また、欧州諸国の付加価値税(VAT)も問題視し、関税政策の対象とする可能性を示唆しました。

しかし、経済専門家からは、この関税政策が世界的な貿易戦争を引き起こし、米国経済に悪影響を及ぼす可能性があると指摘されています。関税が引き上げられることで輸入コストが増加し、結果的に国内の物価が上昇する恐れがあるためです。実際に、輸入業者が関税を負担すると、そのコストが小売価格に反映され、最終的に消費者が負担することになります。

この発表を受けて、米国の株式市場は当初警戒ムードに包まれましたが、すぐに落ち着きを取り戻し、株価は上昇しました。市場関係者は、トランプ大統領の発言には常に強気な姿勢が伴うものの、実際に実行される際には柔軟な対応が取られる可能性が高いと見ているようです。

この記事では、「reciprocal」は、他国がアメリカの製品に課す税金と同等の税金をアメリカが課すという文脈で使われています。具体的には、トランプ大統領が提案した相互関税の計画がアメリカの収入を増やす一方で、世界的な貿易戦争を引き起こす可能性があることを示しています。

reciprocalの語源

reciprocal」の語源は、「re-(後ろへ)」+「pro-(前へ)」+「-al(名詞や他の形容詞から形容詞を作る接尾語)」に由来しています。

同じ語源を共有する単語

re-(後ろへ)」という語源を共有する単語には、「return(戻る)」、「reflect(反射する)」があります。これらの単語は、「後ろへ」という意味を持つ「re-」という語源を共有しています。「return」は「re-(後ろへ)」と「turn(回る)」の組み合わせで、「後ろへ回る」という意味を持ちます。例文としては、「彼は家に戻った(He returned home.)」などがあります。「reflect」は「re-(後ろへ)」と「flectere(曲げる)」の組み合わせで、「後ろへ曲げる」という意味を持ちます。例文としては、「鏡は光を反射する(The mirror reflects light.)」などがあります。

pro-(前へ)」という語源を共有する単語には、「progress(進展)」、「promote(促進する)」があります。これらの単語は、「前へ」という意味を持つ「pro-」という語源を共有しています。「progress」は「pro-(前へ)」と「gradi(進む)」の組み合わせで、「前へ進む」という意味を持ちます。例文としては、「彼のキャリアは進展している(His career is progressing.)」などがあります。「promote」は「pro-(前へ)」と「movere(動く)」の組み合わせで、「前へ動かす」という意味を持ちます。例文としては、「彼は新製品の販売を促進している(He is promoting the new product.)」などがあります。

一方、「-al」という接尾語を共有する単語には、「personal(個人的な)」、「global(世界的な)」があります。これらの単語は、「名詞や他の形容詞から形容詞を作る」という意味を持つ「-al」という接尾語を共有しています。「personal」は「person(人)」と「-al(形容詞化)」の組み合わせで、「個人的な」という意味を持ちます。例文としては、「彼は個人的な理由で辞職した(He resigned for personal reasons.)」などがあります。「global」は「globe(地球)」と「-al(形容詞化)」の組み合わせで、「世界的な」という意味を持ちます。例文としては、「地球温暖化は世界的な問題である(Global warming is a global issue.)」などがあります。

さいごに

みなさんは「reciprocal」の意味や語源について理解できましたか?この単語は、「相互の」または「互恵的な」という意味を持ちます。また、「re-(後ろへ)」+「pro-(前へ)」+「-al(形容詞化)」という語源を共有する単語もたくさんあります。

このブログを書くにあたり、イギリスのBBCなどもチェックしていますが、ここ数週間はアメリカ関連のニュースが特に多いと感じます。アメリカの影響力の大きさもありますが、それ以上にトランプ大統領の言動が注目されているのが実情でしょう。実際、日本でも大きく報じられていることから、その関心の高さがうかがえます。

また、最近のニュースでは「tariff(関税)」という言葉も頻繁に目にします。トランプ大統領の貿易政策が大きな話題となっており、各国との関係にも影響を与えていることがよくわかります。

それでは、今日はこの辺で失礼します。ではでは〜

参考文献

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