はじめに
こんにちは。今回は、「反撃する」「集結する」という意味で使われる英単語「rally」について解説します。この単語は、スポーツや政治、ビジネスの場面で頻繁に登場します。実際に、2024年10月31日のCNNニュースで、ロサンゼルス・ドジャースが劇的な逆転でワールドシリーズ優勝を果たした記事においても、「rally」が使われています。
rallyの意味
「rally」は、英語で「反撃する」や「集まる」という意味を持ちます。この単語は、スポーツではチームや選手が劣勢から立ち直り、勢いを取り戻す際に使用されます。たとえば、「チームは終盤で見事に反撃した(The team rallied brilliantly in the final moments)」というふうに使うことができます。日常生活や仕事でも、仲間が集まり共に取り組む様子や、何かに立ち向かうときの勢いを表す際に役立つ言葉です。
実際に使用されている場面
それでは、「rally」が実際に使われているニュース記事を見てみましょう。2024年10月31日のCNNニュース「Los Angeles Dodgers win 8th World Series title after defeating New York Yankees in wild Game 5」の中で、この単語が使用されています。
Los Angeles rallied back from an early hole to beat the New York Yankees 7-6 in Game 5 at Yankee Stadium, accomplishing one more piece of history with the biggest comeback to clinch a World Series in baseball history.
日本語訳:ロサンゼルスはヤンキースタジアムで行われた第5戦で、早いホールから盛り返してニューヨーク・ヤンキースを7対6で破り、野球史上最大の逆転でワールドシリーズ制覇を決めるという歴史をもう一つ達成した。
この記事では下記のことが書かれています。ロサンゼルス・ドジャースは10月、ニューヨーク・ヤンキースを相手にワールドシリーズ第5戦で5点差を跳ね返して劇的な逆転勝利を果たし、8度目のワールドシリーズ制覇を成し遂げました。2020年以来となる快挙に、選手たちは歓喜に包まれ、球場はLAから駆けつけたファンの祝福で沸きました。
試合は、ヤンキースのジャッジとジャズ・チゾルム・ジュニアによる1回の連続本塁打で幕を開け、4回までに5点のリードを許す苦しい展開。ヤンキースは強力な攻撃でファンを沸かせ、スタントンのホームランもあり会場は勝利ムードに包まれました。しかし、ドジャースはここから驚異的な粘りを見せます。5回には、ヤンキースの守備エラーが続き、トミー・エドマンやウィル・スミスの活躍でランナーが次々に出塁。ムーキー・ベッツやフレディ・フリーマン、テオスカー・ヘルナンデスの安打が続き、瞬く間に同点に追いつきました。ワールドシリーズMVPに輝いたフリーマンの打撃もこの勝利に大きく貢献しました。
ヤンキースも6回にスタントンの犠牲フライで一度はリードを奪い返しましたが、ドジャースは8回に再び逆転。ルーク・ウィーバーを打ち崩し、ベッツの犠牲フライでついに勝ち越しに成功します。9回には、手術明けのウォーカー・ビューラーが登板し、完璧な抑えでヤンキース打線を封じました。試合は7-6でドジャースの勝利に終わり、球団にとって新たな歴史的瞬間となりました。
ドジャースの選手たちは試合後、シャンパンで祝杯を挙げ、地元ロサンゼルスでは花火が打ち上げられるなど、街中が大騒ぎに。日本でも大谷翔平選手の優勝を祝い、東京や岩手でファンが集まりました。一方、ロサンゼルス市内での一部ファンによる騒動も発生し、警察は治安維持に追われましたが、街全体がドジャースの快挙に沸き立つ夜となりました。
ここでは、「rally(反撃する)」はドジャースが5点差から反撃して試合をひっくり返し、歴史に残る勝利を収めた様子を表現しています。
rallyの語源
「rally」の語源は、ラテン語の「re-(再び)」と「ad(〜方へ)」、そして「ligare(束縛する)」の組み合わせで成立しています。
同じ語源を共有する単語
「rally」と同じ語源を共有する単語について詳しく見ていきましょう。
「re-(再び)」の語源を持つ単語には「restore(元の状態に戻す)」や「revive(生き返らせる)」があり、それぞれに「再び」の意味が込められています。「restore」は「re-(再び)」と「staurare(立て直す、修復する)」の組み合わせから成り、「元の状態に戻す」ことを意味します。例文として、「The team was restored to its former glory(チームはかつての栄光を取り戻した)」という表現が挙げられます。同じく「revive」は「re-(再び)」と「vivere(生きる)」を語源とし、「生き返らせる」や「復活させる」という意味です。「The old traditions were revived in the community(古い伝統が地域で復活した)」という使い方が一般的です。
次に「ad-(〜方へ)」の語源を持つ単語として、「admit(認める)」や「adjust(調整する)」が挙げられます。これらの単語には「〜方へ」という方向性の意味が含まれます。「admit」は「ad-(〜方へ)」と「mittere(送る)」が組み合わさってできた言葉で、「〜へ向かって送る」「認める」という意味を持っています。たとえば、「She was admitted to the group(彼女はグループに受け入れられた)」のように使います。「adjust」は「ad-(〜方へ)」と「iuxta(隣り合わせの、すぐそばの)」から成り立っており、「正しい状態に向かわせる」「調整する」という意味で、「She adjusted the settings on her phone(彼女は携帯の設定を調整した)」のように使われます。
最後に、「ligare(束縛する)」の語源を持つ単語として、「league(同盟)」「oblige(義務を負う)」があります。「league」は「ligare(束縛する)」がそのまま形を変えて使われており、もともとは人々が結ばれて共に活動する様子を表します。例としては「The two countries formed a league(両国は同盟を結んだ)」といった使い方が考えられます。「oblige」は「ob-(対して)」と「ligare(束縛する)」の組み合わせから成り、「誰かを義務づける」「従わせる」という意味で、「He felt obliged to help his friend(彼は友人を助ける義務を感じた)」といった表現に適しています。
さいごに
「rally」は、「反撃する」や「集結する」といった意味を持つ単語です。その語源に触れると、「再び」「一つに結ばれる」といった概念が根底にあることがわかります。
ロサンゼルス・ドジャース、ワールドシリーズ優勝おめでとうございます!日本のメディアでも連日このシリーズが報道されていて、日本からもたくさんの応援がありました。本当におめでとうございます!私も全試合をリアルタイムで見たかったのですが、時差があって残念ながら叶いませんでした…。
それでは、今日はこの辺で失礼します。ではでは〜