はじめに

こんにちは。今日は、「注意を払わずに怠ること」を意味する英単語「 negligent(怠慢な) 」について見ていきましょう。この単語は、不注意や責任を果たせない状況を表すときに使われます。実際にこの単語が使用されていた、BBCが報じたインドネシアの学校給食プログラムの問題も紹介します。

negligentの意味

negligent(怠慢な) 」とは、「注意や配慮を欠いた、責任を怠った」という意味を持つ形容詞です。この言葉は、特に法的文脈で過失や不注意を意味する際に使われます。例えば、「彼の怠慢な管理が事故を引き起こした(His negligent management caused the accident.)」や、「食べ物の準備が怠慢だったために健康問題が発生した(Negligent food preparation led to health issues.)」などの文脈で使用されます。

実際に使用されている場面

さて、「 negligent(怠慢な) 」が使われているニュース記事を紹介しましょう。BBCが2025年4月25日に報じた「Mass food poisonings cast shadow over Indonesia’s free school meals」という記事の中で、この単語は以下のように使われています。

 

Authorities investigating the case say the suspected cause is negligent food preparation.

日本語訳: 当局は、原因は怠慢な食品準備である疑いがあると述べています。

この記事では下記のことが書かれています。インドネシアでは、プラボウォ大統領の看板政策である「全国の子どもたちに無料で給食を提供するプログラム」が開始されました。この政策は約8,000万人の児童・生徒を対象としており、年間で約280億ドルの予算が組まれ、世界最大規模の給食事業となっています。しかしながら、このプログラムの実施にあたって、さまざまな問題が浮き彫りになっています。

今週、首都ジャカルタ南にあるチアンジュールの高校で約80人の生徒が給食を食べた後に体調を崩し、病院に運ばれるという事件が発生しました。原因は調理のずさんさが疑われており、警察は調理担当者や配送業者など関係者から事情を聴取しています。また、生徒の一人はチキンが「嫌な臭いがした」と証言しています。

こうした食中毒事件は今回だけではなく、プログラムが始まった1月以降、他の州でも同様の事例が報告されており、安全性への懸念が高まっています。中には給食を避けて家庭で弁当を持参させる保護者も出てきました。専門家は「プログラムは善意に基づいたものだが、十分な準備や計画性が欠けている」と指摘しています。

さらに、財源確保のために教育省を含む各省庁の予算が大幅に削減され、大学の奨学金プログラムが停止したり、授業の運営に支障が出たりといった影響も出ています。そのため、学生たちの間では「子どもが食べて、親が職を失う」といったスローガンを掲げた抗議活動が起こり、国民の間で不満が高まっています。

政府は中国からの資金提供も受け、国内の富裕層にも協力を呼びかけていますが、インドネシアの汚職撲滅機関が「不正の可能性が高い」と指摘するなど、不正や予算管理の不透明さに対する懸念も強まっています。すでに支払いの遅延により、給食を提供していた業者が政府に対し告発する事態も発生しています。

プラボウォ大統領はプログラムの正当性を訴えつつ、不正に対しては厳しく対処すると述べていますが、専門家からは「この規模の国家支援制度には透明性と徹底した監視が必要だ」との声が上がっています。

negligentの語源

negligent(怠慢な) 」の語源はラテン語の「 ne-(ない、否定) 」+「 legere(拾う、選ぶ) 」から来ています。この組み合わせは、「選ばない」「注意を払わない」という意味を表しています。

同じ語源を共有する単語

ne-(ない、否定)」に関連する単語を見てみましょう。「neither(どちらも~ない)」 も「ne-(ない)」+hwæþer「二つのうちどちら」から成り立っています。「どちらも選ばれない」という意味で使用され、「彼女はどちらの提案も受け入れなかった(She accepted neither proposal.)」という例文があります。

次に、「legere(拾う、選ぶ)」の語源を共有する単語を見てみましょう。「neglect(無視する、怠る)」 は「ne-(ない)」+「legere(拾う、選ぶ)」の組み合わせで構成されています。この組み合わせは「注意を払わない、怠る」という意味を持っています。例えば、「彼はその責任を無視した(He neglected his responsibilities.)」という文脈で使われます。また、「select(選択する)」 は「se-(離れて)」+「legere(拾う、選ぶ)」から成り立っています。これは「選び取る」という意味を表し、例として「彼女は最善の選択をした(She selected the best option.)」があります。さらに、「election(選挙)」 も「ex-(外に)」+「legere(拾う、選ぶ)」から派生しています。この語源は「候補者を選ぶ」という意味を形成し、「その国では5年ごとに選挙が行われる(Elections are held every five years in that country.)」のように使用されます。

さいごに

みなさんは「 negligent(怠慢な) 」の意味や語源について理解できましたか?この単語は、注意を払わないという状況を表すときに役立ちます。同じ語源を持つ単語を通して、英語の豊かさをさらに楽しんでみてください。

それでは今日はこの辺で失礼します。ではでは〜

参考文献

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