はじめに

こんにちは。今日は、敵などから奪った品々や、その行為を表す「loot(略奪する)」の意味と語源について見ていきましょう。この単語は、戦争や暴動などでよく聞く単語ですが、そしてこの単語が実際に使われたアフガニスタンの考古遺跡が略奪のためにブルドーザーで破壊されたニュースも紹介します。

lootの意味

loot」とは、「敵などから奪った品々」や「奪う、略奪する」という意味です。戦闘や暴動などで、他人の財産や文化遺産を強奪したり、破壊したりすることを表します。例えば、「彼らは敵の陣地から多くの戦利品を持ち帰った(They brought back a lot of loot from the enemy’s camp.)」などのように、「loot」を使って略奪に関する事実を表現することができます。

実際に使用されている場面

さて、英単語「loot」が使われているニュース記事を紹介しましょう。イギリスの報道局BBCが2023年2月22日に報じたニュース「Afghanistan: Archaeological sites ‘bulldozed for looting’」の記事の中に出てきました。

 

Dozens of archaeological sites in Afghanistan have been bulldozed to allow systematic looting, according to researchers at Chicago University.

日本語訳: シカゴ大学の研究者らによると、アフガニスタンの数十の遺跡は、組織的な略奪を可能にするためにブルドーザーで破壊されている。

です。この記事によると、シカゴ大学の研究者たちは、アフガニスタンの多くの考古遺跡が略奪を容易にするためにブルドーザーで平らにされたことを発見しました。彼らは、衛星写真を分析して、2021年にタリバンが政権を奪還してからも、前政権時代に始まった略奪の傾向が続いていることを写真で証明したと言っています。

破壊された遺跡の中には、紀元前1000年よりも前にさかのぼる古代の集落もありました。これらの遺跡は、アフガニスタン北部のバルフ州に集中していました。この地域は、二千年以上前に栄えたバクトリアの中心地でした。バクトリアは、紀元前6世紀にはアケメネス朝のもとで古代アフガニスタンの最も豊かで人口の多い地域の一つでした。紀元前327年には、アレクサンダー大王がこの地域を征服し、アケメネス朝の王を倒したあと、バクトリアの女性ロクサーナと結婚しました。

この記事では、lootは名詞として「略奪品」や「略奪行為」の意味で使われています。

lootの語源

loot」の語源を辿ると、インド・ヨーロッパ祖語 *reup-「ひったくる」に由来しています。

同じ語源を共有する単語

loot」の語源であるインド・ヨーロッパ祖語 *reup-「ひったくる」は、他の単語でも使用されています。

さいごに

みなさんは「loot」の意味や語源について理解できましたか?この単語は、「敵などから奪った品々」や「奪う、略奪する」という意味もあります。また、「ひったくる」という意味のインド・ヨーロッパ祖語 *reup-という語源を共有する単語もたくさんあります。

私自身はアフガニスタンの考古遺跡が略奪のためにブルドーザーで破壊されたというニュースに悲しくなりました。アフガニスタンの歴史や文化は貴重なものですが、それが失われてしまうのは残念です。

アフガニスタンは過去にアフガニスタンのバーミヤン遺跡の東西大仏は,2001年,タリバーンによって破壊されるなどの問題が起きている。実際に現在もアフガニスタンでは、70年代以降、紛争や内戦が続く中、博物館などに収蔵されていた文化財の略奪や盗難が相次いできた。日本も含めて、海外の古美術市場などで取り引きされたことが、長らく問題となっています。失ってからでは遅いのです。人類が育んできたものたちを残していかないといけないですね。文化財を保護していかなければいけません。

それでは、今日はこの辺で失礼します。ではでは〜

参考文献

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