はじめに
こんにちは。今日は、「 hazardous(危険な) 」という英単語の意味や語源について紹介します。この単語は、危険やリスクを伴う状況を表す際に使われます。今回は、インドで危険物を積んだ船が転覆したというニュース記事を参考に、この言葉の使われ方についても見ていきましょう。
hazardousの意味
「 hazardous(危険な) 」とは、「危険を伴う」「有害な」という意味を持つ形容詞です。この単語は、環境や安全に関する話題で頻繁に使われます。例えば、「この地域は有害な化学物質によって汚染されている(This area is polluted with hazardous chemicals.)」や、「危険な運転をしてはいけません(Do not engage in hazardous driving.)」といった文脈で使用されます。
実際に使用されている場面
さて、英単語「 hazardous(危険な) 」が使われているニュース記事を紹介しましょう。BBCが2025年5月26日に報じた「India state on alert after ship carrying hazardous cargo capsizes」の記事の中に出てきました。
Authorities in India’s southern Kerala state have issued an alert after a ship carrying oil and hazardous cargo leaked and sank off the state’s coast in the Arabian Sea.
日本語訳: インド南部ケララ州当局は、アラビア海の同州沖で石油と危険物を積んだ船が流出し沈没したことを受け、警報を発令した。
この記事では下記のことが書かれています。インド南部のケララ州沖のアラビア海で、リベリア船籍の貨物船「MSC ELSA 3」が沈没し、周辺に油や有害物質が流出していることを受け、当局が警戒を強めています。この船はヴィジンジャム港からコーチへの航行中に、コーチからおよそ38海里の地点で船体が傾き始め、浸水によって日曜日の早朝に沈没しました。船には24人の乗組員が乗っていましたが、インド海軍による数時間に及ぶ救助作業の末、全員が無事に救出されました。
沈没した船には640のコンテナが積まれており、そのうち13個が有害物質、12個が海水と反応して可燃性ガスを発生させるカルシウムカーバイドを含んでいたと報告されています。さらに、船の燃料タンクには84.44トンのディーゼルと367.1トンの重油があったとのことです。これらの物質が海に流出し、周辺地域の住民の健康や海洋生態系に悪影響を与えることが懸念されています。
また、いくつかのコンテナが岸に流れ着いていることから、現地では避難措置が取られ、住民には漂着物に触れないよう注意喚起がなされています。漁業関係者にも沈没現場付近への接近を控えるよう要請されています。
ケララ州の海岸線は豊かな生物多様性を誇り、観光地としても知られていますが、今回の事故によりその自然環境が深刻な被害を受ける可能性があるため、州全体で警戒が続いています。州政府はすでに海岸一帯に警報を発令し、インド沿岸警備隊は汚染防止装置を搭載した船と油流出の検知機能を備えた航空機を現場に派遣し、対応を強化しています。
語源の紹介
「 hazardous(危険な) 」の語源は、古フランス語の「hasart(サイコロを使った運試しのゲーム)」に由来します。当初は「ギャンブルにおける運」という意味でしたが、次第に「人生における運」へと意味が拡張されました。英語に取り入れられたのは14世紀頃で、1540年代には「損失や危害の可能性、リスク」という意味で使われるようになりました。
同じ語源を共有する単語
「 hasart(運試しのゲーム) 」を語源とする単語には、「 hazard(危険、偶然の出来事) 」と「 biohazard(生物学的危険) 」があります。これらの単語は、それぞれ異なる文脈で使用されますが、どちらも「リスク」や「予測不能な危険」を含む意味合いを持っています。
例えば、 「hazard」 は、日常的な危険やリスクを指し、「The construction site is full of hazards, so be careful.(その建設現場には危険が多いので、気をつけてください。)」のように使われます。一方、 「biohazard」 は、主に科学・医学の分野で使用され、「Scientists work in labs with biohazard protection.(科学者たちは生物学的危険から守られた実験室で作業します。)」のような表現になります。
さいごに
「 hazardous(危険な) 」は、環境問題や安全に関する文脈でよく登場する単語です。その語源を知ることで、言葉の背景やニュアンスをより深く理解できます。皆さんも日常の英語学習で、単語の語源を意識してみてくださいね。
それでは、今日はこの辺で失礼します。ではでは〜