はじめに

こんにちは。今日は、「作り上げる」という意味を持つ英単語「fabricate」について見ていきましょう。この単語は、ニュースや日常会話でよく使われます。そしてこの単語が実際に使われた、BBCが報じた袴田巌さんが、50年近くの拘束と再審を経て無罪判決を受けたニュースも紹介します。

fabricateの意味

fabricate」とは、「作り上げる、でっち上げる」という意味です。これは、事実ではないものを意図的に作り出すことを示します。例えば、「彼は証拠をでっち上げた(He fabricated the evidence.)」や、「その話は完全に作り話だ(The story is completely fabricated.)」などのように、「fabricate」を使って虚偽の情報を作り出すことを表現できます。

この単語は、特に法的な文脈やニュース記事でよく見られます。例えば、裁判で証拠が捏造された場合、その証拠は「fabricated evidence」と呼ばれます。また、政治家や公的な人物が虚偽の情報を広める際にも「fabricate」という単語が使われることがあります。例えば、「彼は選挙結果を操作するためにデータをでっち上げた(He fabricated data to manipulate the election results.)」というように使われます。

さらに、「fabricate」は、単に物理的なものを作り上げるという意味でも使われます。例えば、「彼は自分の手で家具を作り上げた(He fabricated the furniture with his own hands.)」というように、創造的なプロセスを表現することもできます。このように、「fabricate」は、虚偽の情報を作り出す場合と、物理的なものを作り上げる場合の両方で使用されます。

実際に使用されている場面

さて、英単語「fabricate」が使われているニュース記事を紹介しましょう。BBCが2024年9月26日に報じたニュース「World’s longest-serving death row inmate acquitted in Japan」の記事の中に出てきました。

 

An 88-year-old man who is the world’s longest-serving death row inmate has been acquitted by a Japanese court, after it found that evidence used against him was fabricated.

日本語訳: 世界で最も長く死刑囚として過ごした88歳の男性が、日本の裁判所によって無罪判決を受けました。裁判所は、彼に対して使用された証拠が捏造されたものであると判断しました。

この記事では下記のことが書かれています。袴田巌(はかまだいわお)さんが、50年以上の法廷闘争の末、無罪となったことが日本の裁判所で決定されました。彼は1968年に、当時働いていた味噌工場の上司、その妻と2人の子供を殺害した罪で死刑判決を受け、46年間もの間、死刑囚として収監されていました。

しかし、証拠の一部が捏造された可能性が高いとして、2014年に再審が認められました。特に注目されたのは、事件後1年後に味噌タンクから発見された血の付いた衣服で、これが袴田氏を有罪にする重要な証拠とされていました。しかし、その衣服のDNAは袴田氏のものではなく、血痕も味噌の中に長期間浸っていたにもかかわらず色が変わっていないことから、証拠が捏造された可能性があると弁護団は主張しました。

裁判所は「捜査官が衣服に血をつけ、それを味噌タンクに隠した」という捏造の可能性があると認定し、無罪判決を言い渡しました。袴田氏は2014年に釈放されて以降、精神的な健康の悪化により法廷には出廷できず、現在は91歳の姉・秀子さんの介護を受けながら生活しています。彼女は何十年にもわたり弟の無罪を訴え続け、今回の判決に涙を流して喜んだと語りました。

この記事では、「fabricate」は証拠が捏造されたという文脈で使われています。

fabricateの語源

fabricate」の語源は、ラテン語の「fabricare(作る、建設する、形作る、建築する)」に由来しています。

同じ語源を共有する単語

fabricate」の語源である「fabricare(作る、建設する、形作る、建築する)」は、他の単語でも使用されています。

例えば、「fabric」という単語は、「布」や「構造」を意味します。この単語は、日常生活や建築の文脈でよく使われます。例文としては、「この布はとても丈夫だ(This fabric is very durable.)」や、「建物の構造はしっかりしている(The fabric of the building is solid.)」などがあります。「fabric」は、物理的な素材としての布だけでなく、抽象的な構造や組織を指すこともあります。例えば、「社会の構造(the fabric of society)」という表現もあります。

また、「fabrication」という単語は、「作り上げること」や「でっち上げ」を意味します。この単語は、特に虚偽の情報や証拠を作り出す場合に使われます。例文としては、「その話は完全な作り話だ(The story is a complete fabrication.)」や、「彼は証拠をでっち上げた(He was involved in the fabrication of evidence.)」などがあります。「fabrication」は、工業や製造の文脈でも使われ、物理的な製品や部品を作り上げることを指すこともあります。例えば、「この部品は精密に作られている(This part is fabricated with precision.)」というように使われます。

さいごに

みなさんは「fabricate」の意味や語源について理解できましたか?この単語は、「作り上げる、でっち上げる」という意味を持ち、ニュースや日常会話でよく使われます。また、「fabricare(作る、建設する、形作る、建築する)」という語源を共有する単語もたくさんあります。

それでは、今日はこの辺で失礼します。ではでは〜

参考文献

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