はじめに
こんにちは。今日は「業務を遂行する人」を意味する英単語「 executive(実行する人) 」について見ていきましょう。この単語はビジネスや経済の文脈で頻繁に使用されます。そしてこの単語が実際に使われた、アメリカの自動車関税引き上げにより、米国製車両の現実が浮き彫りに。米国内で完全生産される車両は存在せず、供給網の脆弱性が課題したというニュースも紹介します。
executiveの意味
「 executive(実行する人) 」とは、業務や計画を遂行する責任を持つ人を指します。この単語は主に会社や組織内で重要な役職にある人に使われます。例えば、「彼はその会社のCEOであり、業務遂行の全権を持っている(He is the CEO of the company and holds full executive power.)」や、「会社の業務遂行において、executiveの役割は極めて重要だ(The role of executives is critical in the company’s operations.)」などの文脈で使用されます。
実際に使用されている場面
さて、英単語「 executive(実行する人) 」が使われているニュース記事を紹介しましょう。NBCが2025年3月30日に報じた「There’s no such thing as a fully American-made car」という記事の中に出てきました。
Trump, who is set to announce a new tranche of broad-based tariffs Wednesday, said he “couldn’t care less” if automakers raise prices to offset the costs of the import taxes and denied recent reporting that he’d threatened industry executives not to do so.
日本語訳: 水曜日に新たな一連の広範な関税を発表する予定のトランプ大統領は、自動車メーカーが輸入税のコストを相殺するために価格を引き上げても「全く気にしない」と述べ、そうしないよう業界幹部に脅迫したとの最近の報道を否定した。
この記事では下記のことが書かれています。トランプ大統領が提案した、外国製車両および自動車部品に対する25%の関税について、消費者が影響を避けるためには「完全に米国で作られた車を買うべきだ」と述べました。しかし実際には、すべての部品が米国製である車両は存在しないのが現状です。
トランプ氏は、「米国内で車を製造すれば、多くの利益を得られる」とし、輸入税の影響を回避できると強調しました。しかし、米国の自動車産業では、車両の製造過程においてグローバルなサプライチェーンが不可欠であり、平均して約40%の部品が海外で調達されています。米国内で組み立てられている車両であっても、その部品の多くが海外から輸入されています。
実際に、完全に米国製の部品だけで構成された車両は存在せず、主要な米国ブランドでさえも多くの部品を海外から調達しています。たとえば、テスラでさえ部品の20~25%をメキシコから調達しているとされています。
また、関税が自動車価格に与える影響について、アンダーソン・エコノミック・グループは、車両1台あたり4,000ドルから12,500ドルの値上がりが予測されると指摘しています。この影響を避けるために、ホワイトハウスは米国製車両購入のための税制優遇措置を検討しているほか、業界全体のコスト削減を図るために規制緩和を進めています。
さらに、米国で組み立てられている車両の中には、部品が米国およびカナダ産である割合が80%に達するものもあります。例えば、2025年モデルの韓国製Kia EV6は、その80%が米国およびカナダ製部品で構成されています。しかし、部品が米国産かカナダ産かを区別しない現行法のため、正確な影響を判断するのは難しい状況です。
自動車業界関係者や専門家は、製造拠点を米国内に移すことが関税対策の一つであるとしながらも、その実現には多大な時間とコストがかかると指摘しています。サプライチェーンを国内に移行させるためには、製造設備の整備や雇用創出など、長期的な取り組みが必要です。
executiveの語源
「 executive(実行する人) 」の語源は、「 ex-(外へ) 」+「 sequi(従う) 」に由来します。この組み合わせは「外へ従う」、つまり「行動を外に示す」という意味を表しています。「 executive 」は「 execut-(遂行する) 」に接尾辞「 -ive 」が加えられ、「遂行する人」や「遂行するための役割」を指すようになりました。
同じ語源を共有する単語
「 ex-(外へ) 」を共有する単語には、「 expand(拡張する) 」や「 expose(露出する) 」があります。「expand(拡張する)」は「ex-」+「pandere(広げる)」に由来し、「外へ広げる」という意味を持ちます。例文として、「市場を海外に拡大する計画を立てている(They plan to expand their market overseas.)」があります。「expose(露出する)」は「ex-」+「ponere(置く)」に由来し、「外に置く」という意味を持ちます。例文として、「その報告書はその会社の不正を暴露している(The report exposes the company’s wrongdoing.)」があります。
「 sequi(従う) 」を共有する単語には、「 consequent(結果として生じる) 」、「 prosecute(起訴する) 」、そして「 execute(実行する) 」があります。「 consequent(結果として生じる) 」は「 con-(共に) 」+「 sequi(従う) 」に由来し、「一連の流れに従う」という意味を持ちます。例文として、「その事故は油断の結果だった(The accident was consequent of negligence.)」があります。「 prosecute(起訴する) 」は「 pro-(前へ) 」+「 sequi(従う) 」に由来し、「行動の結果に従う」という意味を持ちます。例文として、「彼らはその会社を詐欺で起訴した(They prosecuted the company for fraud.)」があります。「 execute(実行する) 」は「 ex-(外へ) 」+「 sequi(従う) 」に由来します。「計画に従い、外へ行動を示す」という意味が込められています。例文として、「彼は新しいプランを完全に実行した(He executed the new plan flawlessly.)」があります。
さいごに
みなさんは「 executive(実行する人) 」の意味や語源について理解できましたか?この単語は、業務遂行に責任を持つ人を指し、語源に「従う」という概念が含まれています。また、「 ex-(外へ) 」+「 sequi(従う) 」という語源を共有する単語もたくさんあります。知識を深めることで英語の理解がさらに広がるでしょう。
それでは、今日はこの辺で失礼します。ではでは〜