はじめに
こんにちは。今回は、「困惑させる」という意味を持つ英単語「embarrass(困惑させる)」についてお話しします。この単語は、日常生活でもビジネスの場面でも頻繁に使われます。そして、実際に使用された空飛ぶ電動タクシーが世界中で注目される一方で、ドイツのVolocopterやLilium、イギリスのVertical Aerospaceといった欧州の企業は、資金調達の難しさに直面しているというニュースも紹介します。
embarrassの意味
「embarrass」とは、「困惑させる」または「恥ずかしい思いをさせる」という意味です。この単語は、人を困惑させたり、恥ずかしい状況に追い込むことを表現する際に使われます。例えば、「彼女のコメントは彼を困惑させた(Her comment embarrassed him.)」や、「その失敗は彼にとって非常に恥ずかしいことだった(The failure was very embarrassing for him.)」などのように使います。
実際に使用されている場面
さて、英単語「embarrass」が使われているニュース記事を紹介しましょう。BBCが2024年11月15日に報じた「Europe’s flying taxi dreams falter as cash runs short」の記事の中に出てきました。
While missing that deadline was embarrassing, behind the scenes a more serious issue was playing out – Volocopter was urgently trying to raise fresh investment to keep the firm going.
日本語訳: 締め切りに間に合わなかったのは恥ずかしいことでしたが、舞台裏ではさらに深刻な問題が進行していました。Volocopter は会社を存続させるために新たな投資を緊急に調達しようとしていました。
この記事では下記のことが書かれています。ドイツのVolocopterは、今年のパリオリンピックで電動の空飛ぶタクシーを使った商用運行を目指していましたが、目標を達成できず、デモ飛行のみにとどまりました。これにより一時的な失望を招いたものの、より深刻な問題が水面下で進行していました。同社は急激な資金不足に直面し、新たな投資を緊急に調達しなければならない状況にあったのです。政府からの融資交渉が失敗した結果、中国の自動車メーカー吉利(Geely)との資本提携交渉に活路を見出しており、これが成立すれば同社の85%を吉利が出資する形で支援される可能性があります。
他の企業も同様の厳しい状況に直面しています。ドイツのLiliumは、革新的な電動飛行機を開発していましたが、資金繰りが難航し、11月初旬には主要事業を破産手続きに移行する事態に陥りました。この影響で株式は米国ナスダック市場から上場廃止され、今後の再建と資金調達が課題となっています。Liliumは世界的な注目を集め、注文も抱えていたものの、資金不足が計画に暗い影を落としています。
イギリスのVertical Aerospaceも資金不足に苦しんでいます。過去の試験飛行中に事故が発生し、主要パートナーのロールス・ロイスがエンジン提供を打ち切るなどの困難を乗り越えつつも、創業者の個人資金による支援に依存する状況です。新たな投資家との交渉が必要で、今後の動向が注目されています。
一方で、エアバスが進める空飛ぶタクシー「CityAirbus NextGen」は、十分な資金と技術を背景に順調に進んでいると見られています。アメリカではJobyやArcherなどが同じく開発を進めており、空港と市内を結ぶルートが最初の運航に選ばれる見通しです。しかし、電池の交換頻度や運用コストが課題となっています。
この記事では、「embarrassing」は、Volocopter社がパリオリンピックで予定されていた電動空飛ぶタクシーサービスを実現できなかったことを指しています。このように、「embarrass」は計画の失敗や期待に応えられない状況で使われることが多いです。
embarrassの語源
「embarrass」の語源は、「en(中に)」とラテン語の「barra(棒、バー)」の組み合わせです。この組み合わせは、本来「動きを阻害する」ことを意味しており、現在の「困惑させる」という意味に派生しています。
同じ語源を共有する単語
「en(中に)」という語源を共有する単語には、「envelop(包む)」と「engage(関与する)」があります。これらの単語は、それぞれ「en-(中に)」と他の要素の組み合わせで構成されています。例えば、「envelop」は「en-(中に)」と「voloper(包む)」の組み合わせで、「包む」という意味になります。具体的には、「彼はプレゼントを丁寧に包んだ(He carefully enveloped the present.)」という文で使われます。また、「engage」は「en-(中に)」と「gage(質、担保)」の組み合わせで、「約束をする」「従事する」「関与する」という意味になります。例えば、「彼女はそのプロジェクトに積極的に関与している(She is actively engaged in the project.)」のように使われます。
一方、「barra(棒、バー)」という語源を共有する単語には、「bar(棒、バー)」と「barrack(バラック、兵舎)」があります。これらは、それぞれ「barra(棒、バー)」と他の要素の組み合わせで構成されています。「bar」は、そのまま「barra(棒、バー)」が転じたもので、棒や障害物、さらには飲み物を提供する場所を意味します。例えば、「彼は友達と一緒にバーで飲んでいる(He is drinking at the bar with his friends.)」のように使われます。「barrack」は、「barra(棒、バー)」と「-ack(場所を示す)」の組み合わせで、「兵舎」という意味になります。具体的には、「兵士たちは訓練を終えて兵舎に戻った(The soldiers returned to the barracks after training.)」という文に使われます。また、「barrack」は日本語でも「バラック」として使われ、同じように「簡易的な住居」や「仮設住宅」を意味します。
さいごに
みなさんは「embarrass」の意味や語源について理解できましたか?この単語は、「困惑させる」という意味を持ち、「en(中に)」と「barra(棒、バー)」という語源を共有しています。また、他の単語でも同じ語源が使われています。
空飛ぶタクシーは日本でも一時的に話題になりましたが、世界的にもなかなかうまくいっていないようですね。技術的な問題に加え、法律や規制面の課題も多いので、実現は簡単ではないと感じます。私の意見ですが、まず車の完全自動運転が一般の道路で普及するのが先なのかもしれません。アメリカの一部地域ではすでに自動運転車が走っていますが、まだ限定的です。空飛ぶタクシーが普及するには、まだ少し時間がかかりそうですね。
それでは、今日はこの辺で失礼します。ではでは〜