はじめに

こんにちは。今日は、「判断や行動の自由」を意味する英単語「discretion(裁量)」について見ていきましょう。この単語は、法律やビジネスの世界でよく使われます。そしてこの単語が実際に使われた、トランプ大統領がTikTokの使用禁止措置を75日間延期したというニュースも紹介します。

discretionの意味

discretion」とは、「判断や行動の自由」を意味します。これは、個人や組織が状況に応じて最適な判断を下す能力を示します。例えば、「彼はその問題を解決するために裁量を持っている(He has the discretion to solve the problem.)」や、「裁量を持って行動することが重要です(It is important to act with discretion.)」などのように、「discretion」を使って判断や行動の自由を表現することができます。

実際に使用されている場面

さて、英単語「discretion」が使われているニュース記事を紹介しましょう。アメリカの報道局CNNが2025年1月20日に報じたニュース「Trump signs promised executive action to delay TikTok ban for 75 days」の記事の中に出てきました。

 

The law gives the president broad discretion on how to enforce the ban. Trump’s promise in a Truth Social post that he would sign an executive action Monday so that the law will not be enforced – including for ban violations that took place before he became president – was sufficient enough for TikTok, which shut itself down for about 14 hours Saturday night into Sunday, to go back online Sunday afternoon.

日本語訳: この法律は、大統領に禁止令の執行方法について広範な裁量を与えています。トランプ大統領がTruth Socialの投稿で、月曜日に行政命令に署名して法律が施行されないようにすることを約束したことは、TikTokが土曜日の夜から日曜日にかけて約14時間の間に自らをシャットダウンし、日曜日の午後に再びオンラインになるのに十分でした。

この記事では下記のことが書かれています。トランプ大統領は就任翌日の月曜日、TikTokの使用禁止措置を75日間延期する大統領令に署名しました。この禁止措置は「外国支配アプリケーション法」に基づき、中国系企業のByteDanceがTikTokを米国またはその同盟国の企業に売却しない限り、TikTokの使用を禁止するものです。同法はバイデン前大統領が2024年4月に署名し成立していました。トランプ氏はTikTok禁止法の発効直後に大統領職を引き継ぎ、「十分な評価時間が必要だ」として法の執行を一時停止する決定を下しました。

TikTokは土曜夜から日曜昼にかけて約14時間サービスを停止しましたが、トランプ大統領の「禁止措置の執行延期」と「サービス提供企業への罰則なし」との発言を受け、サービスを再開しました。同社は、ユーザー170万人を抱えるアメリカ市場での運営継続を目指しており、トランプ氏の決定に感謝を示す声明を発表しています。

一方で、ByteDanceがTikTokの売却に応じる可能性は依然として不透明です。同社や中国政府は、アルゴリズムを含む資産売却に消極的な姿勢を示しており、代替案としてアメリカ企業との共同経営や、米国内限定の新バージョンアプリの構築などが議論されています。さらに、一部の共和党議員は執行延期に反対し、TikTokが中国の影響を完全に排除する形での売却を求めています。

この記事では、「discretion」は大統領が禁止令の執行方法について広範な裁量を持っているという文脈で使われています。具体的には、トランプ大統領が行政命令に署名することで、法律の施行を延期し、TikTokが再びオンラインになることを可能にしたとされています。

discretionの語源

「discretion」の語源は、ラテン語の「dis-(離れて、遠くへ)」+「cernere(区別する、分ける、ふるい分ける)」に由来しています。

同じ語源を共有する単語

discretion」の語源である「dis-(離れて、遠くへ)」と「cernere(区別する、分ける、ふるい分ける)」は、他の単語でも使用されています。

dis-(離れて、遠くへ)」という語源を共有する単語には、「disappear(消える)」、「disagree(同意しない)」などがあります。これらの単語は、すべて「離れて、遠くへ」という意味を持つ「dis-」という語源を共有しています。「disappear」は、「dis-(離れて、遠くへ)」と「appear(現れる)」の組み合わせで、「現れなくなる」という意味を持ちます。例文としては、「彼は突然消えた(He suddenly disappeared.)」などがあります。「disagree」は、「dis-(離れて、遠くへ)」と「agree(同意する)」の組み合わせで、「同意しない」という意味を持ちます。例文としては、「彼らはその問題について意見が合わなかった(They disagreed on the issue.)」などがあります。

一方、「cernere(区別する、分ける、ふるい分ける)」という語源を共有する単語には、「crime(犯罪)」、「concert(コンサート)」、「secret(秘密)」があります。「crime」は、「cernere(区別する、分ける、ふるい分ける)」の組み合わせで、「違法行為を区別する」という意味を持ちます。例文としては、「彼は犯罪を犯した(He committed a crime.)」などがあります。「concert」は、「com(共に)」と「cernere(区別する、分ける、ふるい分ける)」の組み合わせで、「一緒に演奏する」という意味を持ちます。例文としては、「彼らは素晴らしいコンサートを開いた(They held a wonderful concert.)」などがあります。「secret」は、「se(なし、離れて)」「cernere(区別する、分ける、ふるい分ける)」の組み合わせで、「隠された情報」という意味を持ちます。例文としては、「彼は秘密を守った(He kept the secret.)」などがあります。

さいごに

みなさんは「discretion」の意味や語源について理解できましたか?この単語は、「判断や行動の自由」という意味もあります。また、「dis-(離れて、遠くへ)」+「cernere(区別する、分ける、ふるい分ける)」という語源を共有する単語もたくさんあります。

トランプ大統領になってから、アメリカでは早速WHOからの脱退など、さまざまな政策が進められていますね。特に、大統領令の権限がこれほど強いのは、日本にはない仕組みなので、とても興味深いです。アメリカの決定や政策は、世界全体に大きな影響を与えることが多いだけに、今後の展開に注目したいと思います。

それでは、今日はこの辺で失礼します。ではでは〜

参考文献

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