はじめに
こんにちは。今日は、「会話」や「談話」を意味する英単語「discourse」について見ていきましょう。この単語は、政治やメディアの世界でよく使われます。そしてこの単語が実際に使われた、英紙「ガーディアン」がX(旧Twitter)での公式投稿を停止するというニュースも紹介します。
discourseの意味
「discourse」とは、「会話」や「談話」を意味します。これは、特定の主題について話し合ったり、意見を述べたりすることを指します。例えば、「彼らは政治的な談話を行った(They engaged in political discourse.)」や、「その本は哲学的な会話を提供する(The book offers philosophical discourse.)」などのように、「discourse」を使って対話や議論を表現することができます。
実際に使用されている場面
さて、英単語「discourse」が使われているニュース記事を紹介しましょう。イギリスのBBCが2024年11月13日に報じたニュース「The Guardian stops posting on Elon Musk’s ‘toxic’ X」の記事の中に出てきました。
British newspaper group the Guardian has announced it will no longer post on X, formerly Twitter, saying it has become a “a toxic media platform”.In a message to readers, it said the US presidential election “underlined” its concerns that its owner, Elon Musk, had been able to use X to “shape political discourse.”
日本語訳: イギリスの新聞グループ、ガーディアン紙は、X(旧Twitter)への投稿を終了すると発表しました。同紙は、Xが「有毒なメディアプラットフォーム」と化したと述べています。読者へのメッセージで、米国大統領選挙がイーロン・マスク氏がXを使用して「政治的な会話を形作る」ことができるという懸念を強調したと述べています。
この記事では下記のことが書かれています。イギリスの新聞社「ガーディアン」がX(旧Twitter)での公式投稿を停止することを発表しました。その理由として、プラットフォームの運営者であるイーロン・マスク氏が、米大統領選挙においてドナルド・トランプ氏を強く支持し、政治的な影響力を行使していることを挙げています。ガーディアンは、マスク氏がXを利用して政治的な言論を「形作る」場面に懸念を感じているとし、これによりXが有害なメディアプラットフォームに変化したと述べています。
ガーディアンの声明によれば、X上では極右的な陰謀論や人種差別的な内容が目立つようになり、プラットフォーム上の利点がその負の側面を上回ると判断したとのことです。なお、記事のシェアは引き続き可能であり、報道においてXの投稿を引用することも続ける方針であるものの、積極的な利用は控える意向を示しました。また、記者たちはニュース収集のためのX利用は継続するとしています。
この決定はX上でも多くの反応を呼び、特に有料で注目度の高い返信を投稿する利用者からは批判が寄せられました。一部のユーザーは「ガーディアンは虚勢を張っている」と指摘し、批判を交えた声も少なくありませんでした。
ガーディアンとイーロン・マスク氏は政治的に対極にあるため、この対応はある意味で予想されていたものとも言えます。一方で、ガーディアンはトランプ氏の再登場に対して「抵抗する自由メディア」としての立場を強調する機会とも捉えているようです。米大統領選の翌日には、読者からの寄付が1日で180万ドルを記録し、メディアの対抗的な報道への期待が高まっていることを示しています。
ガーディアンのこの決定を受け、他のメディアも今後同様の動きをする可能性があるとの見方が出ています。また、Xの競合であるMetaのThreadsやジャック・ドーシー氏が設立したBlueskyなどが利用者を増やしていることにも注目が集まっています。
この記事では、「discourse」はElon MuskがXを通じて政治的な議論や意見の形成に影響を与えたという文脈で使われています。
discourseの語源
「discourse」の語源は、「dis-(分離する、離れる)」+「currere(走る)」に由来しています。
同じ語源を共有する単語
「discourse」の語源である「dis-(分離する、離れる)」と「currere(走る)」は、他の単語でも使用されています。
「dis-」という語源を共有する単語には、「distant(遠く離れた)」、「dismiss(解雇する)」、「disrupt(混乱させる)」などがあります。これらの単語は、すべて「分離する、離れる」という意味を持つ「dis-」という語源を共有しています。例えば、「distant」は「離れている」、「遠く離れた」という意味で、以下のように使えます。「彼らは遠い関係にあります。(They have a distant relationship.)」。また、「dismiss」は「解雇する」、「退ける」という意味で、以下のように使います。「彼は学校から解雇された(He was dismissed from school.)」。さらに、「disrupt」は「混乱させる」、「中断させる」という意味で、以下のように使えます。「地震で街は混乱した。(The earthquake disrupted the city.)」。
一方、「currere(走る)」という語源を共有する単語には、「cursor(カーソル)」、「currency(通貨)」、「occur(起こる)」があります。これらの単語は、「走る」または「進む」という意味を持つ「currere」という語源を共有しています。例えば、「cursor」は「カーソル」という意味で、以下のように使えます。「カーソルを動かして(Move the cursor.)」。また、「currency」は「通貨」という意味で、以下のように使います。「その国の通貨は安定している(The country’s currency is stable.)」。さらに、「occur」は「起こる」、「発生する」という意味で、以下のように使えます。「その出来事は昨日起きた(The event occurred yesterday.)」。
さいごに
みなさんは「discourse」の意味や語源について理解できましたか?この単語は、「会話や論議」という意味があります。また、「dis-(分離する、離れる)」+「currere(走る)」という語源を共有する単語もたくさんあります。
それでは、今日はこの辺で失礼します。ではでは〜