はじめに

こんにちは。今日は、「嘲笑する」や「軽蔑する」という意味を持つ英単語「 deride(嘲笑する) 」について見ていきましょう。この単語は、政治や経済の文脈でよく使われます。そして、この単語が実際に使われた、トランプ大統領が突如発表した関税の90日間停止措置に関するBBCの記事も紹介します。

derideの意味

deride(嘲笑する) 」とは、「誰かや何かを軽蔑的に笑う」ことを指します。この言葉は、批判的な態度や軽蔑を表現する際に使われます。例えば、「彼らはその提案を嘲笑した(They derided the proposal.)」や、「彼女の意見は会議で嘲笑された(Her opinion was derided during the meeting.)」などの文脈で使用されます。

実際に使用されている場面

さて、英単語「 deride(嘲笑する) 」が使われているニュース記事を紹介しましょう。BBCが2025年4月10日に報じた「Retreat or negotiating strategy? Trump steps back from all-out trade war」という記事の中に登場しました。

 

For days, Donald Trump and his White House team had insisted they were fully committed to their decision to impose sweeping “reciprocal” tariffs on dozens of countries. They even derided a report on Tuesday that said the president was considering a 90-day pause – news that triggered a brief stock market surge.

日本語訳: 数日間、ドナルド・トランプ氏とホワイトハウスのチームは、数十カ国に対する広範な「相互」関税を課すという決定に完全にコミットしていると主張していました。彼らは、トランプ大統領が90日間の一時停止を検討しているという火曜日の報道を嘲笑しました。このニュースは一時的な株式市場の急騰を引き起こしました。

この記事では下記のことが書かれています。トランプ大統領とホワイトハウスのチームは、多くの国に対する包括的な「報復関税」を導入する姿勢を強く打ち出していました。当初、関税の90日間停止を検討しているという報道があった際には、市場は一時的に好感して上昇しました。

しかし最終的に、例外はあるものの、高関税の導入は一時的に停止されることとなりました。この決定により、トランプ氏が掲げていたアメリカ製造業の復活という約束は、先送りとなります。ホワイトハウス側はこれを「計画通り」であったと説明しており、個別の国々との交渉に入るためのステップだとしています。

財務長官スコット・ベセント氏は、関税停止発表後に「75か国以上から連絡があり、今後さらに増えるだろう」と語りましたが、この発表の背景には、投資家の不安、債券市場の混乱、そして共和党内からの批判と国民の不支持があったことは無視できません。

戦略的撤退だったのか、それとも「ディールの達人」としての交渉術だったのか、その判断は分かれるところです。政権幹部たちは、今回の措置を「計画通り」として評価しており、報道官は「世界中の国がアメリカに連絡してきている」と述べました。

ただし、今回の関税停止措置の詳細については不明瞭な点が多く、EUやメキシコ、カナダへの影響、特定セクターに対する適用範囲などは、トランプ氏のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿や、記者会見での断片的な発言を通じてようやく明らかにされました。

トランプ氏自身も、市場の不安定な動きを認めつつ、「すべてうまくいく」とSNSで呼びかける一方で、批判者を「パニック党」と揶揄する発言も見られました。こうした中、民主党のシューマー上院院内総務は、トランプ氏の行動を「混乱による政治」と非難し、「後退は良いことだ」と評価しました。

結果として、アメリカは報復的な通商措置を見直し、少なくとも表面上は他国と関係改善の兆しを見せています。ただし、10%の関税は依然として継続しており、これだけでも本来ならば大きなニュースとなる内容です。

一方で、中国に対しては125%という大規模な関税を課し、米中間の緊張は依然として高まっています。これは、バイデン政権を含めた近年のアメリカ外交方針とも一致しており、中国の影響力拡大をけん制する狙いがあります。

語源の紹介

deride(嘲笑する) 」の語源は、「 de-(下に、離れて) 」+「 ridere(笑う) 」に由来します。この組み合わせは、「下に笑う」、つまり「軽蔑的に笑う」という意味を表しています。

同じ語源を共有する単語

deride(嘲笑する) 」と同じ語源を持つ単語を見てみましょう。

de-(下に、離れて) 」という部分を共有する単語には、「 decrease(減少する) 」や「 depart(出発する) 」があります。「 decrease(減少する) 」は、「 de-(下に) 」と「 crescere(成長する) 」から成り立ちます。この組み合わせにより、「成長が下がる」、つまり「減少する」という意味が生まれます。一方、「 depart(出発する) 」は、「 de-(離れて) 」と「 partire(分ける) 」から成り立っています。この組み合わせにより、「分かれて離れる」、すなわち「出発する」という意味が形成されます。

ridere(笑う) 」という部分を共有する単語には、「 ridiculous(ばかげた) 」や「 ridicule(嘲笑) 」があります。「 ridiculous(ばかげた) 」は、「 ridere(笑う) 」+「 -ous(形容詞化) 」の組み合わせで、「笑いを引き起こす」、つまり「ばかげた」という意味になります。例文としては、「その提案はばかげている(The proposal is ridiculous.)」があります。「 ridicule(嘲笑) 」は、例文としては、「彼のアイデアは嘲笑された(His idea was ridiculed.)」があります。

さいごに

みなさんは「 deride(嘲笑する) 」の意味や語源について理解できましたか?この単語は、「誰かや何かを軽蔑的に笑う」という意味を持ちます。また、「 de-(下に、離れて) 」+「 ridere(笑う) 」という語源を共有する単語もたくさんあります。

それでは、今日はこの辺で失礼します。ではでは〜

参考文献

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