はじめに

こんにちは。今日は、議論や証拠によって人を納得させるという意味の「convince」という英単語の意味と語源について見ていきましょう。この単語は、日常会話やビジネスなどでよく使われる単語です。また、この単語が実際に使われたロボタクシーがサンフランシスコ市民を分断しているニュースも紹介します。

convinceの意味

convince」とは、議論や証拠によって人を納得させるという意味です。自分の考えや主張を相手に伝えて、相手の心や態度を変えることを表します。例えば、「彼女は私に彼が無実だと確信させた(She convinced me that he was innocent.)」や、「彼は上司をプロジェクトに賛成させるために必死だった(He was desperate to convince his boss to agree to the project.)」などのように、「convince」を使って人に対する影響力を表現することができます。

実際に使用されている場面

さて、英単語「convince」が使われているニュース記事を紹介しましょう。BBCが2023年8月28日に報じたニュース「How robotaxis are dividing San Francisco(ロボタクシーがサンフランシスコをどのように分断しているか)」に出てくる一文です。

 

It now feels like the city has reached a crossroads. The car companies themselves insist the vehicles are safe. But if they can’t convince San Franciscans of that, they will have a fight on their hands to remain on the city’s streets.

日本語訳: 今、サンフランシスコ市は岐路に立たされているように感じる。自動車会社は、ロボットタクシーは安全だと主張している。しかし、もし彼らがサンフランシスコの人々を納得させることができなければ、彼らは街の路上で戦い続けることになるだろう。

この記事は、サンフランシスコでは、ロボットタクシー(運転手のいない自動運転タクシー)が運行されていますが、市民や当局の間で賛否両論が巻き起こっていると報じています。ロボットタクシーに反対する人々は、安全性やUberやLyftのドライバーの仕事を奪うなどの問題を指摘し、抗議活動を行っています。一方、自動運転タクシーに賛成する人々は、交通事故の解決策や安全性が高い乗り物として期待しています。市の公式は、自動運転タクシーの運行を許可する方針を示していますが、市民への説得が不十分だとの批判もあります。サンフランシスコは、ロボットタクシーが市内で受け入れられるかどうかの分岐点に立っていると言えると報じています。

なお、今回は紹介した一文で、「convince」が使われており、「ロボットタクシーが安全であるとサンフランシスコの人々を納得させる」という意味です。この場合、「convince」は否定的な文脈で使われており、「人々を納得させられなければ、ロボットタクシーへの受け入れが困難になる」というニュアンスがあります。

convinceの語源

convince」の語源を辿ると、「com-(共に)」+「vincere(征服する)」の組み合わせです。

同じ語源を共有する単語

convince」の語源である「com-(共に)」と「vincere(征服する)」は、他の単語でも使用されています。

com-」という語源を共有する単語には、「collect(集める)」と「convict(有罪にする)」があります。「collect」は「com-」(共に)+「legere(集める)」の組み合わせであり、「共に集める」という意味があります。「convict」「com-」(共に)+「vincere(征服する)」の組み合わせであり、「共に征服する」という意味があります。現代では、「convict」という言葉は、「法廷で罪を立証される」という意味でも使われます。

一方、「vincere(征服する)」の語源を共有する単語には、「victory(勝利)」があります。「victory」は「vincere(征服する)」の名詞形であり、「征服すること」という意味があります。

さいごに

みなさんは「convince」の意味や語源について理解できましたか?この単語は、議論や証拠によって人を納得させるという意味もあります。また、「com-(共に)」+「vincere(征服する)」という語源を共有する単語もたくさんあります。

私は個人的に、ロボットタクシーは将来的に定着すると思います。ですが、反対派の意見もよくわかります。それは人間には新しい技術に対して拒否感を覚えたり、未知のものに対して恐怖を覚えるという心理状態も持っています。よって、ロボットタクシーに対して安全面や従来のドライバーの仕事が失われる可能性などに不安を覚えるのは仕方がないと思います。

しかし、歴史的に見ても、新しい技術は最初は反発されても、最終的には便利で豊かな生活をもたらす方向に進んできました。例えば、第一次産業革命の時、1779年から当時の手職人たちが大量の機械の織機を壊し回ったラダイト運動(機械打ち壊し運動)が起きました。これは、職人たちの仕事を奪っていたからです。しかし、織機は壊されても、最終的には産業革命は停滞せずにそのまま突き進みました。結果的に安価で大量生産できる体制が整い、大量消費につながり今の便利で豊かな生活の基礎になりました。

このような歴史的な事実をもとにすれば、どれだけ人々が反発しても、最終的には便利で豊かな生活を選ぶ方向に進んでいくと思います。ロボットタクシーも一般的になっていくと思います。

ただし、実際にラダイト運動も職人たちの仕事を奪ったから起きたので、今回のロボットタクシーの問題もUberなどのタクシードライバーの仕事をどうするかも考える必要があります。そうしないと第2のラダイト運動が起きるかもしれません。

それでは、今日はこの辺で失礼します。ではでは〜

参考文献

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