はじめに

こんにちは。今日は、「一緒に呼吸する」という語源を持ち、「共謀する」という意味の英単語「conspire(共謀)」について見ていきましょう。この単語は、法律や犯罪、ビジネスの世界でよく使われます。そして、最近のニュースで注目された、DrakeがKendrick Lamarに関連した訴訟事件を例に紹介します。

conspireの意味

conspire」とは、「一緒に計画を立てる、共謀する」ことを意味します。これは、二人以上の人が秘密裏に計画を立て、特定の目的を達成しようとすることを示します。例えば、「彼らは政府を倒すために共謀した(They conspired to overthrow the government.)」や、「彼は競争相手に対して不利な立場に追い込むために共謀した(He conspired to undermine his competitor.)」などのように、「conspire」を使って共謀を表現することができます。

実際に使用されている場面

さて、英単語「conspire」が使われているニュース記事を紹介しましょう。BBCが2025年1月14日に報じたニュース「Drake drops legal action over Kendrick Lamar song」の記事の中に出てきました。

 

Drake has scrapped a legal case against Universal Music and Spotify, in which he accused the companies of conspiring to boost the streams of Kendrick Lamar’s diss track against him, Not Like Us.

日本語訳: ドレイクは、ケンドリック・ラマーの曲「Not Like Us」のストリーム数を増やすために共謀したとして、ユニバーサル・ミュージックとSpotifyを訴えた法的措置を取り下げました。

この記事では下記のことが書かれています。カナダのラッパーのドレイクがユニバーサルミュージックとSpotifyに対して起こしていた法的措置を撤回しました。昨年11月、ドレイクはこれらの音楽会社がケンドリック・ラマーのディストラック「Not Like Us」をプロモーションするために不正手段を使ったと主張していました。この曲はドレイクを非難する内容を含んでいました。

しかし、火曜日にドレイクの弁護士は法廷への事前提出書類を自主的に撤回し、この案件を事実上終了させました。ニューヨークで提出された法廷書類によると、ドレイクはSpotifyとユニバーサルの代表者と面会し、この案件について話し合いました。Spotifyは反対意見を提出していましたが、撤回と中止には異議を唱えませんでした。ユニバーサルミュージックは反対意見を提出していませんが、立場を保留しました。

テキサスでユニバーサルミュージックとラジオ局のiHeartRadioを相手取った関連訴訟はまだ続いています。「Not Like Us」は、ドレイクとラマーの長年にわたる対立の決定打と見なされていました。この曲の歌詞では、ラマーがドレイクを「若い子が好き」と非難し、彼のプロファイルを上げるために他の信頼できるラッパーを利用したと主張していました。

ドレイクは約24時間後に「The Heart Part 6」というトラックで反応し、「未成年とは一度も一緒にいなかった」と否定しました。また、ラマーに「偽の情報」を二重スパイを通じて提供したと主張しました。しかし、彼の反論は「Not Like Us」のような注目を集めることはできませんでした。「Not Like Us」はアメリカのチャートで1位にデビューし、Spotifyで10億回以上のストリームを記録しました。

ドレイクは法廷でユニバーサルが曲の数字を人工的に増やしたと非難しました。法廷書類によると、ユニバーサルは曲を「Spotifyに対して著しく低い料金でライセンスし」、ボットを使って曲をストリームし、「曲が実際よりも人気があるという誤った印象を与えた」と主張しました。

この書類は訴訟ではなく、「事前提出書類」であり、ドレイクの弁護士はSpotifyとユニバーサルの内部文書にアクセスすることを求めていました。ユニバーサルは当時、BBCに対して「会社がアーティストを損なうために何かをするという提案は攻撃的であり事実無根である」と述べ、「私たちはマーケティングおよびプロモーションキャンペーンにおいて最高の倫理的慣行を採用しています」と強調しました。Spotifyも「ユーザーがドレイクのトラックよりもNot Like Usをストリームする経済的インセンティブはない」と応じました。

音楽業界の専門家たちは、この訴訟が裁判にまで至るとは考えていませんでした。一部の専門家は、ドレイクがユニバーサルを情報提供のために法廷を利用していると考えていました。しかし、エンターテイメント弁護士のケビン・カジーニは、この法的措置がドレイクの評判を損なう可能性があると述べました。「メディアの報道は、ドレイクが攻撃的または異議を唱える歌詞に対する関心を高めるだけであり、曲のストリーミング数が再び増えるだろう」と述べました。

この記事では、「conspire」は音楽業界の企業が特定の楽曲のプロモーションを秘密裏に行うという文脈で使われています。具体的には、ドレイクは音楽会社が彼に対抗するために共謀したと主張しました。

conspireの語源

conspire」の語源は、「com(共に)」+「spirare(呼吸する)」に由来しています。これは、もともと「共に呼吸する」という意味を持ち、共謀や協力を暗示しています。

同じ語源を共有する単語

conspire」の語源である「com(共に)」と「spirare(呼吸する)」は、他の単語でも使用されています。

com-」という語源を共有する単語には、「combine(結合する)」、「compare(比較する)」などがあります。これらの単語は、すべて「共に」という意味を持つ「com-」という語源を共有しています。「combine」は、「com-(共に)」とbini「二つずつ」の組み合わせで、「一緒に結びつける」という意味を持ちます。例文としては、「彼らは力を合わせてプロジェクトを成功させた(They combined their efforts to make the project a success.)」などがあります。「compare」は、「com-(共に)」と「par(等しい)」の組み合わせで、「共に等しい」という意味を持ちます。例文としては、「彼は二つの報告書を比較して違いを特定しました。(He compared the two reports to identify the differences.)」などが考えられます。

一方、「spirare(呼吸する)」という語源を共有する単語には、「spirit(精神)」と「inspire(刺激する)」、「expire(期限が切れる)」があります。「spirit」は、「spirare(呼吸する)」の派生語で、「魂」や「精神」を意味します。例文としては、「彼の精神は強い(His spirit is strong.)」などがあります。「inspire」は、「in-(中に)」と「spirare(呼吸する)」の組み合わせで、「息を吹き込む、刺激する」という意味を持ちます。例文としては、「彼女の話は多くの人々を刺激した(Her speech inspired many people.)」などが考えられます。「expire」は、「ex-(外に)」と「spirare(呼吸する)」の組み合わせで、「息を吐き出す、期限が切れる」という意味を持ちます。例文としては、「その契約は来月に期限が切れる(The contract will expire next month.)」などがあります。

さいごに

みなさんは「conspire」の意味や語源について理解できましたか?この単語は、「一緒に計画を立てる、共謀する」という意味を持ちます。また、「com-(共に)」と「spirare(呼吸する)」という語源を共有する単語も多くあります。

ケンドリック・ラマーの「Not Like Us」は現在YouTubeで20億回以上の再生回数を誇り、ドレイクの「The Heart Part 6」は2475万回以上再生されています。再生回数だけを見ると、ケンドリック・ラマーが圧倒的な勝利を収めていることがわかります。この対立の詳細は非常に複雑ですが、こちらでわかりやすくまとめられていますので、ぜひご覧ください。個人的には、ケンドリック・ラマーの「Not Like Us」は非常にかっこいいと思います。

それでは、今日はこの辺で失礼します。ではでは〜

参考文献

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