はじめに

こんにちは。今日は、「 非難する 」という意味を持つ英単語「 condemn 」について深く掘り下げていきましょう。この単語は、強い否定的な意見や不承認を表明する際に用いられ、ニュース記事などで頻繁に目にします。特に、トランプ大統領の原爆に関する発言を日本が非難したというBBCの報道を例に、その使われ方を詳しく見ていきます。

condemnの意味

condemn(非難する) 」とは、何らかの行為や意見に対して強い不承認や批判を表明することを指します。これは、道徳的、倫理的、あるいは法的な観点から、その対象が間違っていると判断する際に使われます。例えば、「政府はそのテロ行為を強く非難した(The government strongly condemned the terrorist act.)」や、「彼らは彼の無責任な行動を非難した(They condemned his irresponsible behavior.)」などの文脈で使用されます。

なお、「criticize」と「condemn」はどちらも批判を表す言葉ですが、その強さとニュアンスに違いがあります。

criticizeは、幅広い場面で使える「批判する」という一般的な言葉です。軽い批判から強い非難まで、その度合いは文脈によって様々です。例えば、「彼は私の新しいヘアスタイルを批判した(He criticized my new hairstyle.)」のように、比較的軽い意見を述べる場合にも使われます。

一方、condemnは、criticizeよりも強い非難の気持ちを表します。特に、道徳的・道義的に正しくないことに対して、強い不承認や糾弾の意を込めて使われます。例えば、「政府はそのテロ行為を強く非難した(The government strongly condemned the terrorist act.)」のように、許しがたい行為に対して使われることが多いです。

実際に使用されている場面

さて、英単語「 condemn 」が使われているニュース記事を紹介しましょう。BBCが2025年6月27日に報じた「Outrage as Trump compares Iran strikes to Japan atomic bombing」という記事の中に出てきました。

 

Japan has condemned US President Donald Trump for comparing recent US strikes on Iran to the bombing of Hiroshima and Nagasaki that ended World War II.

日本語訳: 日本は、ドナルド・トランプ米大統領が最近のイラン空爆を第二次世界大戦を終結させた広島と長崎への原爆投下と比較したことに対し、非難しました。

この記事では下記のことが書かれています。ドナルド・トランプ大統領がイランへの空爆を広島と長崎への原爆投下と比較したことに対し、日本が強く非難しました。トランプ氏は、「あの攻撃は戦争を終わらせた」「広島や長崎の例を使いたくはないが、本質的には同じことだった」と述べたと報じられています。これに対し、長崎市長は、トランプ氏のコメントが原爆投下を正当化するものであれば「被爆地として極めて遺憾」と述べました。

広島では、被爆者らが抗議活動を行い、トランプ氏に発言撤回を求めました。広島の議員たちも、原爆使用を正当化する発言を拒否し、武力紛争の平和的解決を求める決議を可決しました。林芳正官房長官は、トランプ氏の発言について日本政府が抗議するのか問われ、原爆に関する日本の立場を繰り返し米国に伝えていると述べました。このトランプ氏の発言は、米国のイラン空爆がイランの核開発計画を数ヶ月しか遅らせなかったという情報漏洩報告に対し、反論する中でなされました。トランプ氏は、空爆が計画を「壊滅させた」とし、数十年遅らせたと主張し、CIA長官のジョン・ラトクリフ氏もこれを支持しています。

日本は世界で唯一核攻撃を受けた国であり、広島と長崎の被爆は今なお痛ましい記憶として残っています。広島では、核兵器に反対する国の象徴として1960年代から平和の灯が燃え続けており、世界の最後の核攻撃からの日数を数える時計が戦争博物館の入り口に展示されています。

この記事では、「 condemn(非難する) 」が、特にトランプ大統領の原爆に関する発言に対する日本の強い抗議と批判を表すために使用されています。

condemnの語源

condemn(非難する) 」の語源は、ラテン語の「 com-(強調) 」と「 damnare(害を与える、損なう) 」の組み合わせに由来します。この組み合わせは、「徹底的に害を与える」または「完全に不適格と宣告する」というニュアンスを含んでおり、現代の「非難する」という意味に繋がっています。

同じ語源を共有する単語

condemn(非難する) 」と同じ語源を持つ単語を見てみましょう。

com-(強調) 」という接頭辞を共有する単語は数多くあります。例えば、「 complete(完成させる) 」は「 com-(強調) 」と「 plere(満たす) 」から成り立ち、「完全に満たす」という意味になります。「 confirm(確認する) 」は「 com-(強調) 」と「 firmus(固める) 」から成り立ち、「しっかりと固める」、つまり「確認する」という意味です。このように「com-」は、続く語の意味を強める働きをします。

damnare(害を与える、損なう) 」という語源を共有する単語には、「 damn(呪う、非難する) 」があります。「 damn(呪う、非難する) 」は、文字通り「害を与える、損なう」という「damnare」の核となる意味を直接受け継いでいます。例文としては、「その計画は失敗するだろうと彼は呪った(He damned the plan to fail.)」があります。「 damnation(地獄に落とすこと、非難) 」もまた、この語源から派生しており、「最終的な非難」や「破滅」といった意味合いを持ちます。これらの単語は、ラテン語の「damnare」が持つ「罰する」「有罪と宣告する」という強い意味合いを現代英語に伝えています。

さいごに

みなさんは「 condemn(非難する) 」の意味や語源について理解できましたか?この単語は、道徳的、倫理的、あるいは法的な観点から、対象が間違っていると判断し、強い不承認を表明する際に用いられます。また、「 com-(強調) 」と「 damnare(害を与える、損なう) 」という語源を共有する単語もたくさんあります。

それでは、今日はこの辺で失礼します。ではでは〜

参考文献

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